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希望日本賛同議員国会発言データベース

賛同議員の国会での各会議・委員会における発言がご覧いただけます。

(議員の所属政党は、委員会等での発言時のものとしています。

また、名前の前に※印がついている議員は、以前の賛同議員です。)

発言の詳細を表示します。


議員名後藤茂之(自由民主党)

2020年2月3日

委員会名衆議院 予算委員会


「自民党の後藤茂之です。どうぞよろしくお願い申し上げます。本日は、まず、アベノミクスの評価と成果について伺いたいと思います。アベノミクスは、フェーズに応じて政策の重点を変えつつ進化してきたことで大きな成果を上げてきたと考えています。第一のステージはいわゆる三本の矢です。金融政策、機動的な財政、成長戦略の推進に、市場が円安、株高に反応し、大手の輸出関連産業を中心に企業利益が大きく押し上げられ、経済環境が一変しました。しかしながら、少子高齢化やデフレマインドによる将来不安が存在し、賃金の上昇、消費の喚起、企業の投資拡大に必ずしもつながらないことから、第二のステージとして新たな三本の矢が放たれ、一億総活躍がスタートいたしました。好循環を確固たるものとすべく、子育て支援、社会保障の基盤を強化することによって所得の向上を消費や投資につなげ、さらなる好循環につなげることを目指しました。与党でも、平成二十八年の六百兆円の強い経済実現のための提言において、マクロ政策として内需主導による成長と分配の好循環を構築すること、供給サイドの政策として生産性向上のための働き方改革とイノベーションを車の両輪で実行することを提案いたしております。第三のステージとして、経済の需給ギャップが改善される中で、人生百年時代を迎え、少子高齢化という構造問題に正面から取り組むこととし、幼児教育、保育の無償化、真に支援の必要な学生に対する高等教育の無償化、生産性革命等の新しい経済社会システムの構築に向けた構造改革を進めているところであります。フェーズに応じて進化してきた安倍政権の経済政策、アベノミクスに対する評価とその成果について総理に伺いたいと思います。」 「少子高齢化という社会の大問題にしっかりと成果を出して立ち向かっていく必要があるというふうに思っております。さて、中小企業、小規模事業者を中心とした地域経済の実態については、このような改革もありまして、いっときの、地域が疲弊して仕事がないという状況に比べれば、明らかに雇用情勢は好転し、賃金も上昇しておりまして、光が差してきている状態だというふうに言えます。しかしながら、地元で話を伺いますと、現在、中小企業、小規模事業者を取り巻く環境は、いまだに非常に厳しいものがあります。具体的には、人手不足、後継者不足に加えまして、賃金の上昇、最低賃金の上昇が中小企業のコストアップとなって経営を圧迫しているという強い声が聞かれます。特に、昨年十月の消費税増税に続いて、働き方改革や最低賃金の引上げ、社会保険の適用拡大など、中小企業にとって負担となる大きな制度改革が相次いで予定されています。これらは、日本経済の内需中心の好循環を生み出すためには必要であるものの、多くの中小企業の皆さんから不安の声が寄せられています。十分な対策がとられず、制度変更に伴う経営環境の変化により、事業の継続が断念されるようなことがあってはなりません。確かに、現在は大変に厳しく苦しい状況であっても、こうした改革なくして、日本経済にも、中小・小規模事業者にとっても、未来への明るい展望は開かれません。生産性向上、フェアプライス、フェアバリュー等に前向きに取り組めるよう、やれることは何でも応援したいと思います。我が国の企業数の九九・七%、雇用の七割を担う中小・小規模事業者は、我が国の経済の屋台骨そのものであります。しっかりと中小・小規模事業者が元気にならずして、好循環に支えられた日本経済の再生は実現されたとは言えないと思います。中小企業、小規模事業者にどのような生産性向上支援や取引適正化策を講じようとしているのか、総理に伺います。」 「しっかりと応援をするためには、やはり中小・小規模事業者にも前向きに取り組んでいただかなければなりません。中小・小規模事業者にやれることは限られている、そういう発言を聞くこともあります。しかし、いろいろな成功事例があって、例えば、少し例を挙げさせていただきますが、金属部品の製造業で、業務システムのコンピューターを刷新して、見積りシステムをウエブ上で公開し、顧客による見積りを可能としたことで、それまで三日かかっていた作業を五分に短縮した事例。食料品の製造業で、弁当の製造工程にベルトコンベヤーを導入することで、盛りつけ時間を三十分短縮させ、生産量も一〇%増加させた事例。飲食店で、一日百食限定ランチの店として売り出して、売り切れ次第営業を終了するという仕組みに変えたことで、社員のモチベーションが向上することによって残業時間がなくなり、魅力ある職場として求人に多数の応募が来ている事例。勤怠管理システムを導入することで、従来別々に行っていた日報作成業務と出退管理業務を同時に行い、労働時間の長い社員をフォローするとともに、作業時間を月平均六時間削減した事例。いろいろな事例がありまして、聞いておりまして、なるほどなと感心する、そういう事例が多くあります。本年四月からスタートする働き方改革を見据え、生産性向上に成果を上げているこういう事例、厚生労働省とも連携をして、成功事例を周知するなど、中小・小規模事業者の取組を積極的に後押しすべきと考えますが、経産大臣に伺います。」 「改めて、やる気と希望を積極的に応援する、そういうことでお願いをしたいというふうに思います。もう一つ話を進めますが、我が国では、経営者の高齢化に伴いまして、中小企業は、後継者不足といった深刻な課題に直面をいたしております。二〇二五年に七十歳以上となる後継者不在の中小企業経営者は約百二十七万者あります。後継者不在により、将来的に廃業の危機に立たされる見込みであります。価値ある中小企業の廃業が相次げば、地域のコミュニティーや雇用が失われるおそれがあり、日本経済にとっても大変な打撃になります。こうした危機感のもと、政府は、一昨年の法人版の事業承継税制の抜本拡充、昨年の個人版事業承継税制の創設、承継時の税負担を実質ゼロにするという異次元の措置により、円滑な事業承継を後押しする、そういう環境に挑戦をしてまいりました。さらに、中小企業の事業承継に際する大きな課題としては、とりわけ、一度失敗すると全てを失いかねないという個人保証の問題が依然として残っています。価値ある中小企業を次世代へ引き継いでいくためには、事業承継時の経営保証を不要にするなどの大胆な措置を講じるべきだと思います。経営者保証を伴わない信用保証制度の創設、ガイドラインによる経営者保証の二重徴求の禁止等、新たな対応の内容とその確実な実行について、経産大臣に伺います。」 「先ほど総理からもデジタル技術の発展についてのお話がありましたけれども、中小・小規模事業者にとっても大変大きなビジネスチャンスをもたらしています。例えば、市場規模が九兆円と言われるオンラインショッピングモール、二兆円以上と呼ばれるアプリストアを利用すれば、中小企業やベンチャー企業が容易に自社の商品やサービスを地方や海外に向けて販売することが可能になります。その一方で、数十万者の中小企業等とデジタルプラットフォーム企業、デジタルプラットフォーマーとの間の不透明な取引慣行も問題となっています。デジタルプラットフォームを利用する中小企業のために取引の透明性をしっかり確保することが重要ではないかと考えますが、西村大臣に伺います。」 「昨年の十月の三歳から五歳の幼児教育、保育の無償化、本年四月には真に支援の必要な学生に対する高等教育の無償化も始まります。全ての子供について、その生まれた環境にかかわらず、ひとしく挑戦のチャンスを保障し、格差の固定化しない公平な社会を目指すことが必要であります。こうした観点からは、未婚の一人親に対する税制の見直しは大きな意味のある税制改正だというふうに考えます。未婚の一人親に対する税制上の抜本的見直しについて、財務大臣に伺います。」 「それでは次に、全世代型社会保障の問題について議論をさせていただきたいというふうに思います。我が国の経済社会は、少子高齢化が急速な進行を見る、生産年齢人口の減少の中で、就業人口は増加と多様化が行われる、ライフスタイルの多様化が起きていく、大きな構造的な変化が進んでいます。現在、全世代型社会保障の構築に向けた議論が進められておりますけれども、ここでは、こうした経済社会の構造変化に対応し、個人の多様な生き方、働き方、その選択を支える持続可能で公平な再分配の実現が問われているものと考えます。そこで、最初に、全世代型社会保障の全体像とその哲学について、西村大臣に伺います。」 「まず年金について伺いますけれども、年金制度の持続可能性については、昨年夏に、八月に財政検証で確認されているところでありますけれども、五年前と大きく変わらない、少なくとも悪化はしていないということが確認はされております。しかし、時折、制度にとって持続可能であっても、安心であっても、国民生活にとって安心ではないとおっしゃる方もおられます。現役時の生活水準との対比という意味では、所得代替率が低下している分だけ段差が大きくなっていることも事実であり、そうした検討も重要な課題であるというふうに思います。また、最近の労働力需給の見通しによれば、経済成長と労働市場参加が進むケースでは、高齢者の就業率が、六十歳代後半の男性で、現在五四・八%が二〇四〇年代には七〇・一%へ、また、七十歳代前半の男性で、現在三四・二%が二〇四〇年代には四八・一%へ、相当に高まることが予想され、高齢者の有する能力を十分に発揮できるようにしていくことは、人生百年時代を迎える我が国にとっても、また長期化する高齢者お一人お一人の暮らしにとっても重要な課題となっております。財政検証結果を受けて制度改正の議論が行われ、昨年末には改革のアウトラインが取りまとめられております。今回の年金改革の基本哲学について、総理に伺います。」 「これまでの年金制度についての議論の中で、基礎年金部分の調整期間が長期化し、所得代替率で見ても調整幅が大きいという問題が指摘されてきました。財政検証結果を見ると、基礎年金の額は、経済成長と労働参加が進むケースでは、物価上昇分を割り引いても、おおむね現在の水準に近い水準を維持しているとはいえ、老後生活を本当に支えていくという観点から見て十分な水準を確保できているのかどうか、ここが国民の大きな関心事であり、不安ではないかと思います。さらに、国民年金第一号被保険者の四割は給与所得者となっております。また、表面上は自営業者で、専ら特定の会社から業務を請け負うような雇用類似の働き方も広がっているわけであります。自営業者で法人化して厚生年金の適用を受けている方たちもおられます。申し上げたいことは、以前よりも国民年金と厚生年金の境界が入り組むようになっており、単に国民年金だけの問題として捉えずに、年金制度全体として対応が求められていると考えます。今回の改正では、まずは、社会保障と税の一体改革以来の課題である被保険者の適用拡大を実現することで、この基礎年金の水準問題の対応についても具体的に一歩を踏み出すことになっています。さらに、今後、さらなる適用拡大、財源確保のあり方も含めた保険料の拠出期間の延長の検討にも取り組むとともに、もう一歩進めて、基礎年金の給付に要する費用を国民年金、厚生年金が共通のルールで拠出する、そういう枠組みの中でどのような対応が可能か、今後、制度的検討を進めていくべきと考えます。今後とも、また与党・政府とともにしっかりと検討を進めてまいりたいというふうに思っております。次に、七十五歳以上の高齢者医療の自己負担割合の見直しについて質問をさせていただきます。ここまで取り上げてきた年金改革を含めて、昨年末には全世代型社会保障制度検討会議の中間報告が取りまとめられました。この国会に雇用と年金の関連法案の提出が予定されるとともに、医療の問題についても夏までに最終報告が取りまとめられることになっております。七十五歳以上の高齢者の自己負担割合については、現在、現役並みの所得を有する高齢者は三割、これは七十五歳以上の高齢者全体の七%程度に当たります。それ以外の九三%の方は負担は一割となっております。中間報告では、負担能力に応じた負担をお願いするという観点から、一割負担を基本としつつ、この三割負担と一割負担の間の一定所得以上の方に限って二割に引き上げるという方向が打ち出されております。この一定所得の基準等は、今後、社会保障審議会等でも議論されることになるわけでございますけれども、高齢者の疾病の状況や生活に与える影響を十分に考慮する必要があると考えますが、総理のお考えを伺います。」 「最後に、これからの社会保障と地域のあり方を考える上で、一つ問題提起をさせていただきたいと思います。医療、介護保険、子ども・子育て支援、障害者自立支援と、人々が直面する困難やリスクについて、対象別に縦割りで専門的な支援を提供する制度については、平成の三十年間で整備が相当に進み、一定の成果を上げてきたように思われます。その一方で、今日では、子供の虐待、いわゆる八〇五〇問題のように、問題が複雑化しているがゆえに、それぞれの制度に基づく支援があってもそれがなかなか行き届かないケースがクローズアップされている状況にあります。令和という新しい時代を迎えて、これまでの縦割りの専門的な支援だけでなく、それぞれに個別の事情を抱えながら暮らしている目の前にいる一人の人の暮らしをトータルに支える、また、それぞれの地域社会において、全ての人が参画し互いに支え合う地域共生社会の実現という視点がますます重要になってきていると考えます。これは、各種支援の包括的提供にとどまらず、地域における人々の結びつきが弱体化する中で、地域社会の再構築、真の地方創生にもつながるものであると考えます。地域共生社会に対する総理のお考えを伺います。」


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