希望日本研究所とは、「希望あふれる日本」にするためには何をすべきかを常に考え、提言し、実行していく場所です。

希望日本賛同議員国会発言データベース

賛同議員の国会での各会議・委員会における発言がご覧いただけます。

(議員の所属政党は、委員会等での発言時のものとしています。

また、名前の前に※印がついている議員は、以前の賛同議員です。)

羽田雄一郎先生のご訃報に接し、衷心より哀悼の意を表します。

発言の詳細を表示します。


議員名古賀雄一郎(自由民主党)

2020年3月18日

委員会名参議院 内閣委員会


「先週の特措法改正に引き続きまして、今日も新型コロナ関係の質問をしてまいりたいと思います。まず、経済の問題でございます。新型コロナの影響で、人や物の流れが国内だけでなく世界的にも停滞することによって、サービス業も製造業も深刻な影響が出始めておりまして、株価も大きく下がっております。今回は、ウイルス感染の拡大がいつ終息するか分からないという状況の中で、企業経営の先行き不安が大きく、人員整理や内定取消しといった国民生活を直撃する事態にもつながっております。まずは、感染拡大を防ぎ、国民の健康被害を最小限に抑えることが必要である一方で、その間に生じる経済的マイナスの影響をどう最小限に抑えるか、そして事態終息後に経済の落ち込みをどう回復させていくか、課せられた課題は非常に重たいと思いますけれども、その中でも目下の最優先課題は、やはり企業に事業を継続して雇用を守ってもらうことであると、こういうふうに思っております。そして、特に中小・小規模事業者につきましては、ただでさえ事業承継が問題になっている中で、今回の事態が廃業へのトリガーとなることを防がなければならないと、こういうふうに思います。この点について、政府もこれまで二次にわたる経済対策を打ち出しまして、企業の資金繰り対策としても総額一・六兆円規模の金融措置を講じていただいておりますけれども、先が見えない状況の中で、この対策を拡大するだけでよいのだろうかと。たとえ無利子無担保であっても、先ほど矢田委員からも御指摘ありましたけれども、経営状態が悪化していく中で借金を負わせるような対策でよいのかと、こういう問題も確かにあろうかと思います。他方、事業者への損失補償を求める意見も出ておりますけれども、これは既に安倍総理も答弁されておられるように、様々な民間事業者の損失を国で補填するのは困難ではなかろうかと、私もそう思います。それ以外にも、税金あるいは公共料金の引下げなども取り沙汰されてはおりますけれども、少なくとも事業継続、雇用維持という点での効果は限定的ではなかろうかと、こういうふうにも感じるところであります。様々な業種、業態があって、企業の規模や体力もまちまちという状況下で過不足なく効果的な対策を講じるというのは確かに難しいところではありますけれども、そうは言っていられない、とにかく何とかしなければいけないというわけでございまして、私もどういう対策があるのかなと思案しているところではあるんですけれども、今日せっかくの機会をいただきましたので、一つ、西村大臣に提案をしてみたい施策がございます。それは、言うならば、後で返済内容を決める融資制度というものであります。つまり、まず事業者が事業を継続、雇用維持に必要なだけの貸付けを無担保で行います。貸付けの審査のときも、いわゆる借り逃げを防止するなど悪質な事業者を排除する程度の簡易なものにとどめまして、事業継続と雇用維持を条件に取りあえず貸すと、そして、返済については、事態が終息した後に、それぞれの事業者の収益力や経営体力というものを審査の上、無理なく返済してもらえるように、融資総額のうち何割を何年掛けて返してもらうか、その段階で決めると、こういった仕組みでございます。あくまでも融資とするのは、返済を意識してもらうことで無用な借り過ぎを防ぐためでありますけれども、そうした意味で金利についても少しは付ける方がいいのかなと思いますし、一方で、場合によっては全額免除もあり得るんだろうというふうに思います。最終的に返済を減額、免除した分は公費で負担することになるわけでありますけれども、この事業継続、雇用維持に直接の効果を期待できるのではないかというふうにも思いますし、給与等の支払、あるいは税、社会保険料の支払その他、収入が減っても支出しなければならないこのもろもろの経費で困った場合でも、こういった仕組みがあれば網羅的に対処できるんじゃないかなと、こういうふうにも思うところであります。確かに詰めなきゃいけない点、多々あるのは承知しておりますけれども、なかなかこのぴったりくる対策が見当たらないということも事実でありましょうし、これまでの延長線上で考えていては今回の事態は対処できないことも、またこれも事実だと思います。まさに安倍総理も、そして西村大臣もおっしゃる前例のない思い切った対策が必要であるわけでありまして、そこで、こうした制度について検討してみてはどうかと、こう思いますけれども、西村大臣のお考えを伺いたいと思います。」 「是非、一回検討していただきたいと思います。特に、最初にこの事業継続と雇用維持を条件にすると、ここがやっぱりみそであるのと、もう一つは、後で経営体力をちゃんと判断するというところがみそだと、こういうふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。次に、今回の新型コロナが普通のインフルエンザと決定的に違うというのは、これは、ワクチン、治療薬がないということであります。昨日、アメリカ国立衛生研究所が予防ワクチンの治験が始まったという報道がありまして、大いに期待をしたいところでありますけれども、いずれにしても、これほど世界的な混乱を招いているのもそのためと言っていいと思います。裏を返せば、今後とも新たな感染症が発生するリスクがある中、ワクチン、治療薬の研究開発体制の整備が最重要課題だというふうに思います。しかしながら、我が国において、そういった研究体制は決して進んでいるとは言えないと思います。エボラウイルスなど重篤な感染症を引き起こす病原体を取り扱うための高度な安全設備を備えた実験施設であるBSL4、バイオセーフティーレベル4施設は、一九八一年に東京都武蔵村山市の国立感染症研究所に建設されたものの、BSL4施設として感染症法に基づく厚生労働大臣の指定を受けたのは平成二十七年八月と近年の話でございます。我が国では、BSL4病原体の基礎研究はおろか、国内でその感染症が発生しても確定診断を行うことすら困難な状況にあるというわけであります。そうした中、ようやく国内二か所目のBSL4施設として、現在、長崎大学が来年の完成を目指して施設を建設中でございます。長崎は、江戸時代にも海外に開かれていたということもありまして、感染症についてもこの流行の起点になったという一方で、その予防、治療医学の普及の起点でもあったわけであります。幕末期にオランダ人医師ポンペが開設した長崎医学伝習所は現在の長崎大学医学部に受け継がれまして、戦時中から本格的に取り組まれていた感染症の研究は、一九六七年の熱帯医学研究所へと発展をいたしまして、今や長崎大学は感染症における国内外の教育研究拠点となってきております。政府は、平成二十八年二月、国際的に脅威となる感染症対策の強化に関する基本計画を策定いたしまして、国家プロジェクトとして、BSL4施設を中核とした感染症研究拠点の形成について長崎大学の検討、調整状況等も踏まえつつ必要な支援を行うこととした、そして、同年十一月には関係閣僚会議において、文部科学省は建設及び安定的な運営のための維持管理、組織、人員体制の整備等に必要な支援を行うこととしております。そして、文科省研究振興局長の下に設置されました感染症研究の推進の在り方に関する検討会が令和元年六月に出した報告書では、長崎大学の施設運営に係る費用について、できる限り多様な資金を組み合わせるなど持続的な運営が行えるように検討を進める必要があると、こうされているところであります。やっていただいているのは私もよく理解をいたしております。しかし、この必要な支援というのは、多少なりとも霞が関文学を承知している者としてはちょっと心もとなく聞こえる表現でございますし、また、その支援も、文部科学省はという主語になっておりまして、文科省任せになりはしないのかと。あるいは、このできる限り多様な資金を組み合わせるという文言についても、ちょっと、いかにも財源をかき集めなければ持続的な運営ができないのかなと、ちょっと良からぬ心配もしてしまうところでございまして。これは、やはり日本と世界を救うための国家プロジェクトでございますから、この長崎大学のBSL4の運営について、安定的かつ十分な財源を手当てすべく政府全体で支援していただきたいと、こういうふうに思うわけでございますが、全体を取りまとめる内閣官房のお立場から、西村大臣に御答弁をいただきたいと思います。」 「深い御理解をお持ちだということも分かりました。しっかりお願いを申し上げたいと思います。そして、この感染症の研究で重要なのは、何も人間に関するものだけではございません。最近でも、エボラ出血熱や鳥インフルエンザのほか、SARSもMERSもいずれも動物に由来する人獣共通感染症と言われるものでございまして、ワクチン開発等にはこの医療と獣医療との連携が不可欠という状態でございます。この動物感染症を研究するための国の機関といたしましては、現在、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構、通称農研機構でございますが、これの動物衛生研究部門が唯一でございます。この部門は、元々農水省の家畜衛生試験場が平成十三年の独法化で動物衛生研究所となりまして、平成二十八年にはこの農研機構の一部門となって現在に至っているわけでございますが、平成二十三年の家畜伝染病予防法の一部改正の際の衆参両院の附帯決議では、国の機関として位置付け、また、体制を強化していくことについて検討することと、こうされておりました。ところが、現状、研究員の数は独法化直前の平成十二年と比べて三割減少しているほか、その年齢構成も五十代が四割近く、四十代を加えまして七割以上がこの四、五十代と、若手が非常に少ない逆ピラミッド構造になっておりまして、組織の持続性もちょっと懸念されるところであります。動物感染症の研究は、今もアフリカ豚熱などの脅威はございますけれども、この家畜伝染病の克服のみならず、人の感染症研究のためにも強化していかなければならない、そういう分野であると思います。そこで、現在の動物衛生研究部門は研究というカテゴリーでくくられて農研機構の一部門となっておりますけれども、そうではなくて、感染症対策の機関として、国立感染症研究所や水際防疫を担当している動物検疫所などと同様に政府の機関として位置付けて、体制も大幅に拡充していくべきではないかと、こういうふうに思うわけでございますが、お考えを伺いたいと思います。」 「現状の整理はそれで分かるんです。いろんなくくり方は確かにあると思うんですよ、くくり方ですね。しかし、これから先のことを考えたときに、どういうくくりで組織をつくっていくのが一番その目的にかなうんだろうかと、そういった視点って大変重要だと思うんです。ですから、まあ今すぐに答えを出せとは言いません。この後の質問にも関わってくる話なんですが、そういう意識を持って、そして体制もちょっとやっぱり心配です。ですから、しっかりとこの動物感染症研究の重要性に鑑みて、体制の拡充整備も是非お願いしたいと、こういうふうに思うところでございます。それから、もちろんこの体制強化は、今話ししましたけれども、これが必要なことは動物部門だけではないわけでありまして、今回の新型コロナウイルス対策で、まさに昼夜を問わず頑張っていただいております国立感染症研究所もまた同様であります。感染研の第三者評価機関である国立感染症研究所研究評価委員会の報告書でも、この感染研の人員と予算の削減に対して、繰り返し警鐘を鳴らす指摘がなされてきました。そういったこれまでの経緯もあります。そしてもう一つ、この動物感染症の研究について申し上げますと、ペットあるいは野生動物、こういった動物一般の研究及びサーベイランスの問題について、これは現在、どの省庁も所管していない空白領域ということになっているわけであります。これもやっぱり課題だというふうに思っておりまして、例えば、人にも感染する強毒性のH5N1鳥インフルエンザ、これも、元々はカモなどの水禽類が持っていた弱毒性のウイルスが進化した挙げ句にこういうウイルスになったというわけでございまして、家畜以外のこの動物一般の感染症についても、ふだんから研究、それからサーベイランスもしておくということが、いざとなったときに迅速に対処できる、そういった重要なポイントであろうと、こういうふうに思っております。今日はこの点について直接質問するわけじゃありませんけれども、その点を指摘した上で、またさらに西村大臣にお願いをしたいということでございますが。この今回の新型インフル特措法の改正に当たりまして、先ほど矢田委員もお触れになりましたけれども、感染症対策を一元的に担う日本版CDC等の設置を検討するように衆参両院の附帯決議が付されていることは大臣御承知のことというふうに思いますが、世界人口の増加と人の交流のグローバル化を考えましても、今後も、我が国だけでなく世界的にも感染症のリスクは高まり続けると考えなければならないと、こういうふうに思います。感染症、特にこの動物由来感染症との闘いに備えるには、人員、予算面での研究体制を充実させるとともに、医療と獣医療のこの連携というものも大変重要であります。そこで、この動物衛生研究部門と国立感染症研究所の体制、これをそれぞれ大幅に拡充すると、これも大変重要な課題であります。あわせて、人と動物双方の感染症対策に取り組む、そういう日本版CDCの創設、こういったものを具体的に検討に入っていくべきじゃないかと、私もそういうふうに思っているわけでございますけれども、西村大臣に是非御答弁をいただきたいと思います。」


→議事録全体を見る(国立国会図書館 国会会議録検索システムが別タブで開きます)

戻る elapsed: 5.0452551841736