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希望日本賛同議員国会発言データベース

賛同議員の国会での各会議・委員会における発言がご覧いただけます。

(議員の所属政党は、委員会等での発言時のものとしています。

また、名前の前に※印がついている議員は、以前の賛同議員です。)

羽田雄一郎先生のご訃報に接し、衷心より哀悼の意を表します。

発言の詳細を表示します。


議員名宗清皇一(自由民主党)

2020年3月26日

委員会名衆議院 原子力問題 調査特別委員会


「次に、我が国エネルギー政策について問題意識を申し上げて、原子力発電の四十年運転延長について議論を進めていきたいというように思います。我が国のエネルギーの自給率、今や一二%を下回っていると聞いています。ほとんどを海外に依存しているわけです。原油に限っては、大部分を中東地域に依存しております。そういった現実を直視すれば、我が国のエネルギーというものがいかに脆弱な体制であるか、仮にホルムズ海峡等で有事でもあれば、これはきれいごとでは済まされません。経済も大混乱するわけですから、本当に不安でたまらないわけであります。東日本大震災以降、原子力発電を順次停止しました。このことによって比率が大きく低下をして、原子力の代替のための火力などの天然ガスや石油への依存度が増しているわけであります。もちろん、このエネルギー政策というのは、基本は、安全性を前提とした上で安定供給、そして経済的効率性によって低コストでエネルギー供給を実現することが理想だと思います。同時に、環境への適合も忘れてはなりません。各エネルギー源は、サプライチェーンのそれぞれの強みと弱みが当然ございます。単独のエネルギー源で安定的な、効率的なエネルギーを供給できないのが実態ですが、よって、有事の際でも、何かあった場合に安定供給ができる構造を実現するということが国の使命だと思います。エネルギー源ごとの強みが最大限発揮されて弱みが他のエネルギー源によって適切に補完される組合せ、多層的な供給構造を実現することがベストだと思います。決して特定の国や地域に依存せず、分散化かつ自給率を向上させていくことが不可欠です。そして、環境問題や自給率双方に最も適しているのが再エネ、そして原子力だと思います。そのことは世界が示しているというように思います。ですから、先ほどのような、電力事業者が信頼を失うことがあってはいけないと思うわけでございます。中国やインドなど経済成長著しい国は、やはり原発の依存度を高めています。特に中国は大型の原子力発電を今後どんどん増設するというように聞いておりますし、また、世界最大の産油国でありますサウジアラビアでさえ原発を新しくつくろうというような動きがございます。我が国の原子力政策が世界におくれをとることは決してないように心配をするわけであります。特に、おくれをとっていれば、優秀な技術者、科学者の方々が海外に流れてしまうというケースが現在もあると聞いておりまして、強い危機感を持っているわけでございます。他方、今の原発は、二〇一三年に新規制基準が施行されて、再稼働は九基、設置変更許可が七基、審査中が十一基、未申請が九基、そして廃炉が二十四基となっています。我が国は、二〇三〇年で自給率二五%を目指していますが、恐らく、先ほど申し上げた原発の状況を考えれば二五%を達成することは大変難しいと思います。エネルギー自給率が二五%であるためには、原子力発電の稼働が二〇%から二二%程度供給しなければならず、原発の出力規模や稼働率によって変わりますけれども、例えば稼働率を八〇%と置けば、三十基程度稼働しなければなりません。現在の審査状況では三十基が稼働するとは到底思えないわけであります。加えて、二〇三〇年の時点で原子力の比率を二〇から二二%達成しようと思えば、原発の四十年の運転延長の問題が一つのポイントになるだろうと思います。今、規制委員会の許可を受けて一回限り二十年延長することが認められていますが、一定の議論があって、この四十年、一回の延長の六十年ということが法制化されたと理解をしていますが、明確的な、科学的な根拠があってこの数字が決められたのではないというように理解をしています。日本では四十年プラス二十年しか認められていません。ですから、長期停止期間を四十年に含めるか含めるべきでない、そういった議論が今までもあったというように思います。私は、アメリカのように何度も運転延長ができる仕組みであれば、停止期間を含めるか含めないかという議論もないというように思いますし、これは自動車の車検と同じような考え方なんだろうというように思います。安全が担保されるものは動かしていいよというような議論があるんだろうと思います。この委員会でも多くの議員の皆さんから同じような問題提起があったと承知をしています。更田委員長も、運転期間というのは、立法時の国会審査において、技術的観点のみならず、幅広い観点から議論を重ねられた上で法制化されていますから、年数のカウントの仕方そのものも、法律の定めにこれは含まれている、また、原子力規制委員会がこの法律の定める年数のカウントの仕方そのものに議論できるということは極めて限られているという認識を示されてこられました。しかし、最近になって、原子力規制庁とATENAとの間で、科学的、技術的な観点から、実務者レベルでこの問題について意見交換が進められていると聞いています。この中で議論される項目として、長期停止期間中に考慮が必要な経年劣化現象、そして、取りかえ困難な機器・構造物の経年劣化評価と保全のポイント、長期停止を踏まえた特別な保全計画の基本的な考え方、製造中止品への事業者側の対応、旧式化した設計技術への対応にかかわる基本的な考え方、重大事故環境下におけるケーブルの絶縁特性評価にかかわる事業者側の対応などであるというように承知をしています。こういった客観的で科学的な観点から、長期期間停止中に考慮が必要な経年劣化現象や、長期停止を踏まえた保全計画の基本的な考え方などについて、実務者レベルで技術的な議論が進められているということは、今までの議論から考えると大きな一歩だなというように思います。五月をめどに、ATENAとの間でこの技術的意見交換の報告書が規制委員会の方に報告をされると承知しています。私は、その報告書を受けて、それぞれの専門家のおられる規制委員会でしっかりと議論をされて、そして、例えば、専門家の方々にしっかりとそれを見ていただく、例えば原子力安全専門審査会のようなところでもいいと思いますし、そういったところでしっかりと議論をしていただく、また、そうあるべきだというように思います。規制委員会として、そして、経年劣化の現象や管理、そしてまた古い原発を動かしていく人の経験や技術、万が一事故が起こったときに本当にその人で見れるのかどうか、そういったことも、課題があると思いますから、規制委員会として、そういったさまざまな課題に対して何らかの報告書みたいなものを示していただけるというように思いますが、更田委員長に、今後の議論の進め方として、かくやるべきだということがあれば、お聞かせをいただきたいと思います。」


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